テラコッタタイルとは、素焼きのタイルのことです。もともとテラコッタというのは、イタリア語で焼いた土という意味です。焼いた土で作られているタイルがテラコッタタイルなので、もともとは土です。
このテラコッタタイルは、最近日本の新築の住まいで人気で、玄関やキッチン、テラスなどで使われるようになってきたのですが、フランスやスペインなどタイルを多く使う国では最も多く使われているタイルです。
テラコッタタイルの特徴は、優しい土の色をしていることです。なんともいえない優しいベージュがあたたかい雰囲気を醸し出してくれます。
土でできたタイルなので、日本でよく見かける磁器タイルより厚みがあって、空気孔がたくさんあるのも特徴です。
空気鋼がたくさんあるので、吸水性があります。また、冬でも冷たくなりすぎず、夏はサラサラの肌ざわりです。特徴を生かして、床暖房に使われることもあります。
本物のテラコッタタイルだと思っていたら、実はテラコッタタイルではなく、テラコッタタイルの模様をつけたテラコッタ風のタイルということが日本の住宅ではよく見られます。さらに、クッションフロアが使われていることも多いです。
これは、素材感を大切にする欧米のお家では考えられないことなのですが、素材、本来の質感より、均一性や汚れることを最も気にする日本人特有のものです。
というのも、テラコッタタイルは空気孔がたくさんあって吸水性があるので、セラミックタイルやクッションフロアのようには汚れがつきにくいものではありません。また、表面もセラミックタイルやクッションフロアのようにツルツルテカテカしているものではなく、どちらかというとザラザラしているので、お掃除もさっと拭くだけというわけにはいきません。
施工も、あっという間に終わるクッションフロアのように簡単ではないので、汚れたときのメンテナンスや施工などのことを考えて、本物のテラコッタタイルよりもクッションフロアをおすすめしています。